気ままに、うぇぶ録 NEO

 F1の感想を中心にやってます。

2020年F1(新)第4戦 イギリスグランプリ 雑記

2020年F1、新カレンダー第4戦、イギリスグランプリ

F1ファンなら誰もが注目しているフェルスタッペンのレース結果は以下のとおり、

 

f1-gate.com

 

自身のタイヤの破損を防ぐ為、賢明な判断(安全策)でタイヤ交換を行い、見事に2位表彰台に加え、ファステストラップ・ポイントの1点も獲得しました。

さすが、有能なフェルスタッペンのやることには、いつも抜け目がないですよね。

 

って、嫌味はこれくらいにして、

 

フェルスタッペンのレース結果は、自力よりも他力(メルセデスのトラブルや、チームの的確な判断や戦略のおかげ)によるものが多いってことは、賢明な方々なら既に判っていることなので、そんなことはどうでもよく、

ただ、F1-Gateの速報記事の表題が、また今回も、優勝したハミルトンではなく、フェルスタッペンになっていたから、少し嫌味を書いてみただけで、

 

本題はここからです。

 

 

もう、面倒だから、細かいことは書かないつもりでいたのに、また今回も大事件が・・・

 

相変わらずメルセデスが速過ぎて、レース展開には何の見どころもないはずの今年のF1なのですが、今回は、最後の数周で、話題はすべてピレリに持っていかれてしまうことに。

 

注目すべきポイントはいくつかありますが、

 

一つは、レース開始前から、川井ちゃんがタイヤ戦略の説明で、ハードタイヤは40周は走れると言っていたのに、13周目に交換し、その後、セーフティーカーランでの数周を経てレースが再開されたという条件下だったのに、何故52周目まで走りきることが出来なかったのか、という疑問。(ましてや、ハミルトンは、うしろを見ながら、意図的にペースを落としていたくらいなのに。)

 

それと、川井ちゃんは、右フロントはブリスタ、左フロントはウェア(摩耗)だと言っていましたが、

ピレリタイヤの摩耗限界というのは、トレッドゴムの残りのことではなく、タイヤの構造そのものの強度の限界(破壊限界)だということを私はすっかり忘れていました。

いつのことだったかは忘れましたが、確か、以前にも同じようなことを書いた覚えがあります。(どこかで同じようにピレリタイヤが壊れたことがあったはず?)

川井ちゃんが、クルサードのインタビューの内容をわざわざ訂正していたように、今回の現象はデ・ラミネート(剥離)ではなくタイヤの構造が破壊されたものであり、限界まで使うといきなり壊れるというのがピレリのF1用タイヤの構造なんですよね。

 

って書くと、ピレリは当然、そんなことは無いと反論するはずですが、

だとしたら、まだ摩耗の限界まで到達してもいないタイヤが、あのタイミングで3台もいきなり壊れたことになるから、それはそれで大問題ですよね。

 

また、川井ちゃんは、今回はタイヤの内圧が異常に高く(限界と言えるほど高く)設定されていたと言っていたから、ピレリは、もはや自分たちのタイヤが現在のF1での(2017年以降の拡幅された車体での)使用に耐えうる限界にきていることは認識していたはずで、

以前にも行われていたことですが、ピレリが各タイヤの使用周回数の制限を指定するということが、次戦以降で復活するかもしれませんね。

まあ、それだけで済む話ならいいのですが。(川井ちゃんはムジェロが心配だと言っていたけど。)

 

シルバーストンでは、前にもリヤタイヤのバーストが多発した事件があり、その時ピレリは、縁石が原因だと、サーキット側の責任にしていましたが、

さて今回は、これらの事実を踏まえたうえで、ピレリがどういう言い訳をするつもりなのか、注目です。

 

浜島さんの見解も聞いてみたいけど、次戦の解説は誰なのかな?

 

 

それ以外にももう一点、私がどうしても気になった(許せなかった)こと、

 

それは、クビアトのリタイヤ後の態度です。

 

今回はグロージャンやストロールに対して黒白旗が提示されたことも話題の一つだったけど、(黒白旗の実効性がどれくらいのものなのかは判りませんが、)

私には、あのクビアトの態度の方がよっぽど許せません。

あれって、第三者である国際映像のカメラマン(そして、そのカメラを通して映像を見ている視聴者)への暴力まがいの行為だと言えますよね!

 

日本の解説陣は、リタイヤの原因が車体側のトラブルなのではないかとリプレイを見ながら躍起になっていましたが、あれって単純に、縁石でハンドルを取られただけのクビアトのミスでしょ。

クビアトがカメラに向かって怒りをぶつける理由など何もなく、見ていたこっちは不快なだけで、ふざけんな、って感じです。

なのに、日本の解説陣も、FIAの関係者も、あの行動を問題視する気配すらありませんでした。

一方では、スポーツマンシップに反する行為、つまり、人としての資質を問われる行為として黒白旗を話題にしておきながら、一方では、たとえそれがレース中のドライビングでの行為ではないとはいえ、あのクビアトの行動を「怒っている」の一言で済ましてしまうというのはおかしいと思うのですが。

 

訂正:クビアトのクラッシュの原因はリヤタイヤのパンク(ホイール内部の不具合によるもの)だったことが判明したようです。

クビアトのミスのように見えたのは間違いだったので、その部分は訂正しておきます。(私の場合、日本の解説陣とは逆に、チーム・フェルスタッペン・ホンダに関係するものは、すべて否定的な目線で見ているので・・・)

それでも、クビアトが怒りをカメラマン(視聴者)に向けていい理由にはならないと思うので、私が感じた不快感が変わることはなく、クビアトの態度が許せないものだったことも変わりません。

 

なんだか、こういうことばかりが気になって、私は今の(若手中心の)F1を素直に楽しむことが出来ないのですよね。

オマエら、F1に来る前に、人として大事なことをもっと学んで来いよ、って。

 

それは、アルボンについても同じで、確かに、最初、トロロッソでは控えめで良い若者って感じだったのかも知れませんが、人材不足の中で分不相応なレッドブルへ昇格した直後から、私は(オーストリアの感想でも書いたけど)その走り方を全く評価していません。

レッドブルのせいで、また程度の悪い若手ドライバーが一人増えてしまった、という印象しか受けていないのですよね。

 

今回のマグヌッセンとの一件も、私は最初からアルボンの方が悪いと思っていたのに、(そう思ったのには私なりに明確な見解がありますが、とりあえず、ここでは省略、)

日本の解説陣は、ホンダのドライバーだというバイアスが掛かり過ぎて、レッドブルとアルファタウリの若手ドライバーを好評価(高評価ではなく)し過ぎなんですよ。

 

って、チーム・フェルスタッペン・ホンダの批判を書き始めると止まらなくなってしまうので、ここまでで自制しておきます。

 

 

 

余談ですが、

 

ペレスが新型コロナに感染し欠場した代役として、ヒュルケンベルグが起用されたことは、私にとっては朗報だったのですが、

今回は、決勝の生中継を見始めたら、いきなりそのままDNS、という残念な結果に。

 

とりあえず、イギリスでの隔離期間の規定上、次戦もペレスは欠場なので、次こそはヒュルケンベルグに良い結果を残して貰いたいと思っています。

 

っていうか、その次のスペインも、さらに可能ならその先も、ペレスよりもヒュルケンベルグに出場して欲しい、というのが私の本音ですが。

 

補足:

次戦でのペレスの欠場は確定しているけど、その代役が次もヒュルケンベルグになるかどうかは未確定ということのようです。

 

追記:

次戦のペレスの欠場自体も未確定だったようですが、8月6日の再検査の結果を受けて、次戦のペレスの欠場と、ヒュルケンベルグの代役が正式に決まりました

 

 

 

【追記】 8月4日

 

ピレリタイヤの破損の原因は、どうやら、ライコネンデブリによるもの、ということで片付けられてしまいそうな気配ですが・・・(それが原因なら、確率的に、3台も全く同じ現象ということがあり得るのか、って話ですが・・・)

 

F1-Gate.com:イギリスGPのタイヤバーストでピレリを強く批判できない事情

 

それはそれとして、

実は、これ ⤵ 前戦のレッドブルの修理作業と同じで、私も気になっていたのですよねぇ。

 

F1-Gate.com:ルイス・ハミルトンの3輪フィニッシュは規約違反ではない?

 

まあ、ハミルトンがペナルティを受けても、どうせ得をするのはフェルスタッペンだから、本文中ではあえて言及もしなかったのですが、記事に書かれているように、原則に則れば、安全上、あれはピットに入らなければいけないはずですよね。

 

ただ、私が気になったのは、あれが違反かどうか、という点ではなく、

ファイナルラップでピットに入ったら、ピットアウトしてもう1周という訳にはいかないから、リタイヤではない(タイヤを替えれば走れる)のにゴール出来ない、という矛盾が生じる、という点です。

 

ボッタスやサインツのように、1周前までなら単純にピットに入ればいい問題なのですが、

ハミルトンのように、ファイナルラップだった場合、レギュレーション上はどうするのが正解なのか、

こういう矛盾が気になると、夜も眠れなくなってしまいます。(って、これは大袈裟。)

 

で、自分なりの解答は、

 

この矛盾に対する答えは、(リンク先の記事でも少し触れられているように、)

恐らく、レギュレーションには明記されてはいないから、

運用上、FIAが、強制的にピットに入れと言う指示(オレンジフラッグでしたっけ?)を出さないことで、合法的にそのままゴールすることが許されたことになる、

という風に解釈すればいいのでしょうね?

 

今回の場合、あれでフェルスタッペンが優勝していたら、また、結果がすべてだと言ってチーム・フェルスタッペン・ホンダをつけ上がらせるだけだっただろうから、まあ、それで良かったということですね。

 

 

 

【追記】 8月5日

 

私の予想に反して、今回のタイヤの破損原因が走行時の負荷によるものであることをピレリが認めたようです。

 

F1-Gate.com:ピレリ、F1イギリスGPでのタイヤ故障は「高い摩耗と極度の負荷」が原因

 

珍しいこともあるもので、

ピレリがタイヤの不具合を人のせいにしなかったのは今回が初めてだと思いますが、どういう心境の変化なんでしょう?

 

人の振り見て(フェルスタッペンの振り見て)我が振り直せ、ってか。(苦笑)

 

まあ、負荷が原因だと認めたからといっても、私が上の本文中で提示した疑問に対する答えや、問題点に対する解決策は、現時点では、何も示されていないけど、(周回数からいっても「通常よりも長いスティント」という部分は納得出来ないし、ピレリは「空気圧を上げて構造へのストレスを軽減する」と言っているけど、川井ちゃんは内圧はもう既に限界だと言っていましたよね、)

とりあえず現状だけは認めないといけないほど事態は深刻(次戦でも再発する可能性が高い)ってことなのかも知れませんね。

 

いずれにしろ、F1を継続するためには、既に製造されて供給が決まっている分は、このまま2019年仕様のタイヤを使い続けるしかない訳で、FIAや各チームがどういう対応を取るのか、注目したいと思います。

 

 

 

【追記】 8月6日

 

今回のピレリタイヤの破損問題は、安全に係わる重大な問題だと思われるのに、F1界では全く問題視されていないように感じられ、本当にこのまま次の(同じサーキットでの)グランプリを迎えるつもりなのか、と心配になっているのですが・・・

 

そんな中、ピレリを擁護する記事に対し、私は、強烈な違和感、というか、反感を感じています。

 

F1-Gate.com:ピレリが声明で述べた当たり前の故障理由に込められた意地

 

この記事を書いた記者が誰なのかは判りませんが、

自分は事情通だとでも言いたいのか、ネット上で、私のような素人が、過去の経緯を何も知らず、間違った批判を繰り広げている、と言ってピレリを擁護しています。(その的外れで狂信的な擁護ぶりは、まるで、安倍政権のスポークスマン・田崎史郎のようです・・・) 

 

でも、デグラデーションの大きいタイヤがF1側の要望で作られ、それによって、今のF1が単なるタイヤの使い方競争に成り下がってしまったことなど、昔からF1を見ている者なら誰でも知っていることであり、別に今回はそのことを問題にしている訳ではありません。

 

記事の中では、

「そもそも、タイヤメーカーであるピレリは、パンクしないタイヤを製造することは可能なはずである。しかし、F1はタイヤ戦略によるレース展開の多様性を求めてピレリにあえてデグラデーションの高いタイヤの製造を求めた。」

と書かれていますが、

 

そもそも、今回の現象はパンク(内圧が低下したことでタイヤが壊れたという現象)じゃねぇ~し、

パンクしないタイヤなんて、どこのタイヤメーカーにも造れないのに、それをピレリなら造れるとか言ってるし、

 

まあ、それは表現上の言葉のあやだとしても、

 

デグラデーション(トレッドゴムの摩耗によるグリップ力の低下)と、この記者が言っている「パンク」(実際はタイヤの構造破壊)は全く別次元の話で、仮にトレッドゴムが完全摩耗してもタイヤの構造強度は保たれている、というのが当たり前であり、デグラデーションの高いタイヤを要求されたから強度の低いタイヤを造らざるを得なかった、などという言い訳は成り立たないのですよ。

 

それに、ピレリは2020年仕様の強度の高いタイヤを開発していたけど、チーム側がそれを使うことを拒否したから、2019年仕様のタイヤを使うことになった、というのは、ピレリの安全義務に対する責任放棄でしかないですよね。

 

ピレリには、安全に関して問題があれば。チーム側の意向に係わらずタイヤの仕様を変更する権限が与えられているはずで、

確か、以前のシルバーストンでのバースト事件の時にも(原因がタイヤではなく縁石だと言っていたのにも係わらず)一方的にタイヤの仕様を変更したことがあったはず。

今回も、今後2020年仕様のタイヤに変更するのかどうかは判りませんが、

壊れることが判っていた(でなければ2020年仕様のタイヤを開発する必要もなかった)のに、チームが拒否したから、という理由で変更しなかった、というピレリの姿勢が私は許せないのですよね。

 

反対されても意志を突き通す方が、本当の「タイヤメーカーとしての意地」ではないかと思うのですが。

 

F1関連の公式サイトの記事なら、こんな的外れな内容の記事でも影響力があり、プロの記者の情報として鵜呑みにしてしまう人もいるだろうから困りもの、

 

まっ、ここで本当に素人である(金を貰っているプロではない)私が何を言っても意味がないことは判っているので、あとは、すぐに始まってしまう次のグランプリでの本当のプロの解説者の方々の見解を待ちたいと思います。