2019年F1 開幕戦 オーストラリアグランプリ 追記
フェラーリのファンのみならず、私のように2014年以来延々と続くメルセデスとそのドライバーたちの独走状態に心底ウンザリしている人も、大いに落胆させられる結果となった2019年の開幕戦。
私が懸念するように、このまま第2戦以降がメルセデスの消化試合になってしまうのか?
そのポイントとなるのは、開幕戦での予想を裏切るフェラーリの遅さ、ってことで、昨日のF1GPニュースでのその点に対する分析に注目していたのですが、
川井ちゃんの分析では、今回のフェラーリの(予選での)遅さの原因はタイヤだという結論でした。
フェラーリはフロントタイヤの熱入れに苦しんでいた、とのことで、
アルバートパークの半市街地コースのような、コーナーアングルが小さく、ストップ・アンド・ゴーの特性では、ブレーキングだけでは十分にフロントタイヤを暖めることが出来ないフェラーリは、メルセデスと比べるとコーナーのボトムスピードが圧倒的に低く、そのためにストレートでの加速時間も長くなりリヤタイヤの方が過熱するという悪循環で、フロントとリヤの温度のバランスに苦しんでいた、という説明でしたが・・・
本当にフロントタイヤの熱入れがフェラーリの遅さの最大の原因なら、例えば、コーナーアングルが大きい上海のコースなどでは状況が変わる可能性もあり、
川井ちゃんも第3戦まで見なければ判らないとは言っていましたが、
それでも、コース特性でいえば、次戦のバーレーンや、そのあとの第4戦のアゼルバイジャンなどもフェラーリには不利ということになりそうです?
それに、川井ちゃんの説明は、あくまで予選でのハミルトンとベッテルの最速ラップ(一発の速さ)の比較であり、今回の決勝での、特に第2スティントのフェラーリのレースペースの遅さはそれだけが原因だとは思えません。
実際、川井ちゃんが提示したラップタイムの推移のグラフでも、第2スティントで、メルセデスとレッドブルの上位3台と、4番手のフェラーリ以下とのラップタイムの差が異常に大きかったことが見てとれたのに、その部分に対しては何の説明も無くスルーされて、レース中の解説で言っていたフェラーリのリフト・アンド・コーストなどに関しての言及も今回のF1GPニュースの中では全く無かったので、よく判らないままです。
なので、今回の説明だけでは「フェラーリは本当は速い」と納得することは出来ず、
個人的には、やはり、今年のメルセデスの優位性はこのまま変わらないような気がするのですが・・・
まあ、とりあえず、あと数戦は、期待はせずに見守りたいと思いますが。
ここからは、どうでもいい余談になりますが、
私の感想は、単に個人的な好き嫌いで書いているので、偏見だらけだということは自分でも判っているので、そんな私が言うのもおかしなものですが、
今年の日本のF1の解説(フジテレビの姿勢)も、ちょっとホンダ寄りに偏り過ぎているのでは、と感じます。
決勝の感想でも書いたのですが、今回、レッドブルがフェラーリを抜いて3位表彰台を獲得出来たのは、フェルスタッペンの実力でも、ホンダPUの実力でもなく、単にフェラーリの方が遅すぎただけのこと。
あれだけの差があれば、仮にレッドブルがルノーPUだったとしても結果は同じ、
昨年までだって、レッドブルは、あれだけ酷評していたルノーPUでも、表彰台どころか優勝だって何回も獲得しているのですから。
強いて言えば、レッドブルの車体の実力であり、あくまでも、今回表彰台を獲得したのはホンダではなくレッドブルだということです。
恐らく、ホンダ自身はそういう状況を冷静に理解しており、そのコメントが控えめなのは、別に、川井ちゃんが言うように、ホンダの田辺氏が特別に日本人的な性格だからではなく、実際にぬか喜びしている場合ではないとホンダの関係者が思っているだけのことだと思うのですが、
とにかく周り(特にフジテレビのアナウンサー)が、持ち上げ過ぎだと感じてしまうのですよね。
今回のF1GPニュースの司会には'87年にフジテレビの最初のF1中継で実況を担当した(とテロップに出ていた)古株のアナウンサーが起用されていましたが、
ホンダのエンジンの最盛期に実況を担当していた方ということなのかも知れないけど、その当時のF1を知らない人にとっては、誰?、って感じでしかなく、そういう演出も要らないと思うのですが・・・
【追記】
フジテレビのF1関係の番組だけでなく、F1速報もそう、
ボッタスが優勝(圧勝)したのに、オーストラリアGP号の表紙も巻頭特集もフェルスタッペンというのはおかしいだろ!